株価収益率、PERというのは簡単にいうと、投資家が出資した金額に対してその会社が稼ぐのに何年かかるのかを表した指標になります。このPER、パーと読む方が多いのですが本来の読み方はピー・イー・アールと読みます。株というのは本来、企業がその会社の運営する資金を自社で調達するお金を銀行融資などを使い調達しなければいけないのですが、市場、マーケットから調達をしたほうがコストが安いということで企業はマーケットから調達をします。

道義的にいうのであれば、企業がマーケットから調達したお金の小口化したものですから、本来は銀行融資等で調達しなければいけないお金、もっといえば借金なのですからその調達したお金を全部稼いだ時点でその借金は合理的に考えると完済ということになります。ですから調達したお金を何年で稼ぎだすかをみるのがPERになります。何年かかって調達したお金を完済できるかをみるのがPERという指標になります。このPERの単位は○倍というように表記をします。

PERは同業他社との比較が大事

PERはどの業界でも一緒ということはありません。昔は医薬品メーカーの原材料費は製品価格の1割にも満たないということがよくいわれましたが、製薬メーカーの言い分はその研究開発費に巨額のお金を投資をしているのでその値段にせざるを得ないということもあります。一方で、飲食店の原価率は3割程度というのが一般的です。同じ株式会社で上場会社であってもこのように原価率でも差が出ますので、同業界でのPERでこの指標を判断するのが適当であるというのが一般的な認識になります。

たとえば、航空会社の場合は飛行機を購入するのに何億円もかかりますし、鉄道会社は新規路線を建設するのにJR東海のように何兆円もかかる場合もあります。このような会社とたとえば、楽天やアマゾン、ヤフーのようにネットを主戦場にしている会社群にはこのような巨額な設備投資費がかかりませんので、多くの借金を抱える企業とネットが主戦場の利益率は比較対象になり得ないから同業界での比較をしないといけないということになります。

PERを使う場面と、どうやって使うの?

国際的に世界の企業のPERの標準は20倍前後というのが一般論になります。昔はタイガーファンドのロバートソンが指摘したように日本企業はこのPERが異常に高く非効率な経営をしていると指摘され、その結果ようやく日本企業も国際標準になってきたように思います。外資のファンドが株主になって、経営陣に要求を突き付ける光景は昔からよくありますが、株主からお金を借りて企業の経営をしているという意識が希薄になっており、ぬるま湯体質に喝を入れられたという認識でいいと思います。つまりPERの倍率が同業界と比べ高い企業は経営効率が悪く経営の改善の余地があるということになります。

また、倍率が低い会社は株価が割安という判断ができます。このようにPERは株価の割安、割高を判断する重要な指標ということができます。企業は利益を追求するために存在をしていますので経営の効率というのは非常に重要な課題ともいえます。そしてお金を借りた投資家に利益を最大限にして借金を返済するのは経営者としては当然の役目になります。