皆さんご存知のように、基本的に株と言うものは買って売るものです。商品のように株を買って売るということはシンプルでわかりやすいのですが、これだと、リーマンショック時のようにあらゆる株が総崩れの局面が来ると持ち株をただ投売りして後は放置することしか出来ません。株価下落時は何も出来ない、これが株と言うものの宿命なのでしょうか。そんなことはありません。実は株には空売りという手段があります。

この空売りとは、今持っていない株を売って後で買い戻す手法の事を言います。今持っていないものを売るから空売りと言うのです。通常の手法では、将来間違いなく値下がりしそうな株は、ただの地雷にすぎません。しかしこの空売りを使えば、そういった地雷株で儲けることが出来ます。なので現物売りと空売りの二刀流を使いこなせる投資家は、現物売りしか出来ない投資家に比べて、より大きく儲ける事が出来るのです。なので、株投資をするなら空売りと言う手法は覚えておくべきです。覚えておけば、株価下落局面でもコンスタンスに儲ける事が出来るでしょう。

また、空売りには制度信用取引、一般信用取引の2つのやり方があります。前者は6ヶ月で売った株を買って返さなければなりませんば、後者は特に期限がないので数年売り続けたままでいる事も可能です。そして通常の株取引と違い空売りは信用取引なので、証券会社に預けた証拠金以上の取引が可能です。ですが、それは今預けているお金以上の損を出す可能性があるということなので、慣れるまでは預けた証拠金の額を上回るような規模の取引をしないほうが良いでしょう。

株の値下げ局面では空売りが役に立ちます。

前段で空売りと言うものがどういうものなのか、ざっくりと説明しました。ではその空売り、具体的にどういう状況で使えばよいのでしょうか。空売りを使うべき状況、それは主にふたつあります。ひとつめは、何らかの理由で株価が急落しそうな株を見つけたときです。将来株価が下がると思えるのなら、前持って株を空売りしておけば、後日株価が予想通りに下がったとき、儲ける事が出来ます。ふたつめは、リーマンショック時のように株価全体が急落しているときです。この場合適当に株を選んでもかなりの確率で株価が下がりますので、株を何種類か選んで空売りするのです。株価全体が下落局面にあるのなら、かなりの確率で儲けを出すことが出来ます。

他にも空売りを使うべき状況はあるでしょうか、覚えるべき肝心なことはひとつだけです。それは、株価が下がる局面で空売りを使うということです。これだけ覚えておけば、そう間違うことはないでしょう。そんな便利な空売りですが、もちろんデメリットがあります。それをこれからご説明します。

空売りは便利ですが色々なデメリットがあります。

空売りのデメリット、それは現物売りに比べてややこしいので損を出しやすいことです。実際にやってみるとわかりますが、株価が下がるのを予測するのは株価が上がるのを予測するより難しいです。人間、普通は何々の要素があるからこの株が上がると無意識のうちに上がることについて考えます。しかし空売りは下がる株を売って買う手法なので、これを意図的に逆さまに考えなければいけないのです。あからさまに下がりそうな株があるなら、そういうややこしいことを考えずに空売りが出来ますが、普通、そういう株は既に下落しているので、なかなかお目にかかる事が出来ません。株初心者なら、空売りとかややこしいことは考えずに、普通に上がりそうな株を買ったほうが儲けられるでしょう。

また、株の空売りは信用取引なのでレバレッジ(倍率)が発生します。このレバレッジが発生することで、証券会社に入金した証拠金以上の金額で取引をする事が出来ますが、もし、予測がはずれて大量の含み損が出た場合、追証が発生します。この追証は含み損の出すぎた結果、追加で証拠金を入金しなければいけない状態のことです。こうなるとどうあがいても大きな損を出すことが免れません。(理論的には証拠金を追加入金して、その後株価が元の水準に戻れば損はしません)そういう恐ろしさがあるところも、空売りのデメリットと言えるでしょう。

空売り規制が入ると、空売りがほぼ出来なくなります。

最後に空売り規制について説明します。この空売り規制は、文字通り規制により空売りが出来ない状態のことです。企業の株価が当日の基準値段から10%以上下落すると空売り規制が発動して、空売りが出来なくなります。(当然普通に買うことは出来ます)この空売り規制が入ると、その株は一切空売りが出来なくなると思われるでしょうが、実はそうではありません。空売りする価格によっては空売りを続行する事が出来るのです。

これはどういうことかと言いますと、1株90円に下がった段階で空売り規制が発動した場合、それより下の価格で空売りすることはできません。ただし92円や94円で空売りする事なら出来ます。もっとも、株価が急落している局面では、どんどん約定価格が押し下げられていくので基準価格以上の値段で約定して空売りする事は難しいです。他にも空売り規制が入るパターンがいくつかあります。それをいちいち覚えるのは大変だという方は、「空売り規制が入ったらその銘柄は空売りできない」と覚えておけば十分です。