株に限ったことではありませんが、お金を儲けた場合(所得があった場合)には税金を払わなくてはなりません。株でお金を儲けるケースは大きく分けて2通りあります。一つは株を買った時の値段より高く売った場合に得られる売却益。もう一つは株主に対して配当があった場合の配当金収入です。これらの収入があった場合には税金を払う義務が生じます。株に対する税金は基本的に儲けた金額の20%の税率が掛けられるのが原則ですが、国内の諸事情により税率は変動することがあります。2013年までは10%の軽減税率が適用されていました。そして現在は東日本大震災に対する復興のための税金が余分に課せられていますので、税率は20.315%となっています。

税金というのは基本的に“納税者が自分で申告して支払う”必要があるのですが、多くのサラリーマンにとって税金は給料から天引き(源泉徴収)されていますので、自分で確定申告に行ったことのある人は少ないのではないでしょうか。そのような人にとっては株の税金を払うなんて面倒に思うかもしれませんが、基本的には税金の支払いは証券会社が代行してくれますので、株を始めるにあたって、税金についてあまり悩む必要はありません。ただし、知っておかないと損をする制度もありますのでそのあたりはしっかりと理解しておく必要があります。

株を売った時に掛かる売買益に対する税金

まず、株を売った時にかかる売買益に掛かる売買益に対する税金について説明していきます。持っている株が買ったときの値段より上がっていれば儲かっているという事はだれでもわかる事ですが、その儲けに対して税金はいつ掛けられるのでしょう。それは株を売った時です。いくら儲けが出ていても株を売らずに持っている場合には税金がかかりません。

通常、個人に対する所得税は毎年1月1日から12月31日の間に得た所得(儲けたお金)に対して掛けられます。今、4月1日に10万円で買った株が、12月31日に15万円になっていたとします。税率が20%の場合、税金はいくらになるでしょうか?(15万?10万)×20%=1万円になるのでしょうか?実はこの答えは0円、税金は掛かりません。株を持ち続けている以上、いくら値上がりしても税金を払う必要はないのです。これはどんなに長期間株を持っていたとしても変わりません。実際に株を売ってお金が入って来た時、この時点で初めて税金が課せられるのです。

配当金に対しても税金は課せられる

株を持っていると配当金を受け取ることができますが、この配当金に対しても税金は課せられます。配当金は最初から税金が引かれた(源泉徴収された)金額が支払われますので、税金の支払いについて何も手続きをする必要はありません。ただし、条件によっては確定申告をすると税金の支払いが少なくなるケースがあります。それは配当控除と呼ばれる制度です。配当控除とは税金の二重課税を防ぐ目的で設けられた制度です。配当金は企業の利益から支払われるものですが、利益が出た企業にはすでに法人税という税金が課せられています。その後さらに配当金にも課税してしまうと二重に税が課せられる事になるため、配当控除という仕組みが出来たのです。

ただし、配当控除の適用を受けて税金が安くなるのは、「配当を含めた課税所得が695万円以下」であることが条件で、確定申告時に総合課税を選択しなければなりません。実際に配当控除を受けようとする場合には、証券会社のホームページなどに詳しい説明が載っていますので、そちらを参考にするとよいでしょう。

節税のためにやっておくべきこと

株に対する税金の節税方法の一つとして配当控除があるという事は先に触れましたが、この他にも節税の方法はいくつかあります。その中で最も利用しやすいのはNISAです。NISAは2014年から開始された制度で、毎年一定の投資金額までは非課税にするというものです。2016年現在は株や投資信託等に投資した金額が年間120万円までの場合、非課税扱いになります。通常は20%課せられる税金が0になるわけですから、この制度を利用しない手はありません。しかも利用する方法は証券会社にNISA口座を開設するだけと至って簡単です。ほとんどの証券会社のホームページに口座開設ガイドのようなものが、設定されていますので、それにしたがって必要事項を入力するだけでだれでも簡単にNISA口座が開設できるようになっています。

この他の節税対策としては損益通算や繰越控除といったものがあります。先にも述べましたが、株を売って税金が掛かるのは、売却益が出た時です。損をした場合には税金が掛かりません。株を売買する以上、得をする事もあれば損をすることもあります。損益通算や繰越控除とは簡単に言うと損をした分は得をした時の税金の計算から差し引きましょうという制度です。ただし、これらの制度はNISAのように簡単な手続きで受けられるものではなく、確定申告が必要になりますので、利用する場合は証券会社のホームページなどで確認した方が良いでしょう。